正しい選択が人生を行き詰らせる(1)~40代50代からの健康的思考~

こんにちは、歩き方コンサルタントの篠田洋江です。オンラインウォーキングスクールを運営しています。

最初にいいますが、今日のブログは長くなったので前編と後編に分かれています。

さて「人生を左右するような大きな選択は何でしたか?」

あなたもこれまでの人生で、進路や転職、結婚や離婚など重大な選択をしてきたと思います。

まさに人生は選択の連続ですが、特に人生の後半になってくるとその選択で「人生の成功か失敗という結果が決まってしまうのではないか」と身構えてしまい決められないという人もいるのではないでしょうか。

「自分の人生が成功するために、幸せであるためには、今、正しい選択をしなければ」と。

このように、正しさに囚われなかなか決められず行動できないことこそが、実は最悪の選択をしているということはよくあることです。

私も

「自分の選択は間違いだったのではないか」「本当にこの選択でよかったのだろうか」と悩むことはよくあります。

もしかして、このブログを読んでいるあなたも、同じ経験があるのでは?

でも大丈夫です!

本日は”正しい選択”をしなければという思考から脱却し、40代50代から健康的で前向きな思考を養うためのお話しをしていきます。

■選択は好きだが、選択はできない

私たちは

多くの選択肢の中から、少しでも”正しい”ものを選ぼう

としがちです。

例えば…良い例ではないのですが、私が住んでいる街のスーパーにいくと、たまに棚の奥にあるほうれん草にまで手を伸ばしひとつひとつ手にとっては置きまた別のほうれん草を手に取って…とひたすらほうれん草を選んでいる人を良く見かけます。

ほうれん草に限らずバナナでもトマトでもきゅうりでも。

とにかく少しでもいいものを、少しでも量のあるものを、少しでもいいものを。損しないものを、とすべて手に取って選んでいるのです。

まさにこれが正しいもの、損をしないものを選ぼうとする行為で、きっとあなたもこのような風景をみたことがあるのではないでしょうか。

【ジャムの実験】

コロンビア大学ビジネススクールシーナ・アイエンガー教授による「ジャム実験」という有名な選択肢に関する実験があります。

スーパーに24種類のジャムを置いた場合と6種類のジャムを置いた場合で、24種類では買い物客の60%が足を止め、6種類では40%が足をとめた・・・にも関わらず、購入率は24種類が3%、6種類が30%であったという実験です。

24種類の方が足をとめた買い物客が多かったにも関わらず、売れたのは6種類のジャムを並べた方だったということです。

ここから分かることは

  • 選択肢が多いことは楽しい!人は自由に選べることが大好き

ということ。一方で

  • 選択肢が多いと選べない。対処できない

ということ。

人は選択肢が多いと、選ぶ能力が低下し思考停止状態になり、結局何が良いか選択できなくなるというわけです。

【現代は24種類のジャム以上】

選択肢が多いほどに選択できなくなる、ということがジャムの実験から分かって頂いたと思います。私はこれに加えて以下のようなことが現代の私たちに当てはまると思っています。

  • サービスひとつにしても、その種類が膨大
  • 数えきれないほどの広告を日々、目にしている
  • SNSや動画が仕事でもプライベートにもあふれて見たくなくても見えてしまう

ただ普通に生活しているだけで、私たちは顕在的にも潜在的にも常に選択を迫られています。

■選択肢が多いほど人は満足度が低い

もうひとつ選択に関する実験を紹介します。

ハーバード大学心理学部教授のダニエル・ギルバート博士によるもので、ある人気の絵画の3位と4位の画が余っているので「好きな方を持って帰っていい」と被験者に伝えたところ、多くの人が3位の絵を持ち帰ったそう。

しかし一部の被験者にだけ「よければあとで、もう一枚の方と交換することもできる」と伝えたところ、 交換するかどうかに関わらず、交換できることを知らない被験者よりも、自分の選択への満足度が低かったというものです。

  • 自分が一度決断したことが取り消せること
  • 選択を考え直し、選択し直す機会があること

によって自分の選択は本当に”正しかったのか”」と自らの選択に疑心暗鬼になってしまう、というわけです。

ここから分かるのは、他に選択肢があると考えただけで自分の選択に自信が持てないということ。本当にこれでよかったのか、間違っていたのではないかと悩んでしまうということです。

【選択肢が多いほど後悔する】

この実験以外にも、選択肢が多ければ多いほど、現時点では最善で”正しい”選択をしたにもかからず「もっといい選択肢があるのではないか」と後悔しつづけるという脳の癖があるという実験もあります。

いくら最善の選択をしても選択肢があるほど、「本当にその選択が正しかったか」と悩み後悔するのが人間のようです。

■実際には、選択肢をかき集めてしまう

ここまでお話ししたことを、私なりにまとめると

選択肢が多いことは一見幸せで楽しそうだが、実際には幸せになれないうえに、後悔と自分への疑念を生んでしまう

だと思います。

でも、でもです。

実際のところ、「よりよい選択をしようと思ったら、情報収集して選択肢をいくつも用意し、そこから選んだ方がいいじゃん」と思いませんか?

例えばメイク用品を買う時に、いろいろなメーカーのものを見比べて、価格、テクスチャー、ネットのクチコミなどを見て、何時間もかけて決めるからこそ、納得の一品に出会えるのでは、と。

確かに私も昔は吟味することに、とても時間をかけていました。またその時間が嫌いではありませんでした。

ファンデーションなら少なくても1シーズンは使うし、なんなら去年買ったものが今年も残っていることもざら。毎日使うものだし白浮きファンデなんて誤って選びたくないですよね。

そうなんです。

誰もが「よりよい選択をしようと思うと、自ら選択肢を広げるようなことをする」ものではないでしょうか。

正しいもの、間違いないもの。損したくないし失敗したくないんです。

じゃあ、どうすればいいの?

というところですが、・・・この続きは後編をお待ちください。今一生懸命書いています。



関連記事一覧

最近の投稿

月別アーカイブ

PAGE TOP