こんにちは、歩き方コンサルタントの篠田洋江です。オンラインウォーキングスクールを運営しています。
ダイエット、していますか?ウォーキングをご指導していると必ず出てくるのが「ダイエット」や「痩せる」というキーワード。ウォーキングで痩せようという方は健康的に痩せたい、無理なく痩せたいという人が多いようです。
しかし中年になってからのダイエットは、若いころとはまた違ったリスクがあります。今日は特にダイエットについて中年の健康という側面からお話ししていまいります。
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【シンデレラ体重とは】
決して太っていない、むしろ痩せている人が、さらに痩せようとして理想の体重として設定することの多い体重です。みなさんの周りにもいませんか?これ以上痩せる必要がなさそうなのにいつもダイエットをしている人。そのような方はシンデレラ体重を設定している可能性が高いものです。
シンデレラ体重は体のラインが美しく見える体重と言われますが、人間の機能としてギリギリ、ボーダーラインの体重になります。例えば生理がとまる、貧血がひどくなる、立っていられない、体力がなくなり外に出られないなど、生活を送る上で支障がでてくるラインです。
ですので、このシンデレラ体重を目指すこと=健康的に痩せる ということだとは私は思いません。また世界的にも時代的にも「痩せているから美しい」という美しさの定義が変わってきています。これを考えるとシンデレラ体重を目指すことは時代と逆行しているということにもなるでしょう。
【シンデレラ体重からみる中年の健康】
中年になっても若いころのダイエット方法をやり続けている人は意外と多いものです。10年前のダイエットや栄養に関する流行りを今も取り入れていたりするもの。
私の知人でも鶏ささ身と野菜のみでダイエットしていた人がおり、これは昔流行った単品ダイエットではないかと驚いたことがあります。この知人は昔、この単品ダイエットで痩せたという成功体験があったため、中年になった今もダイエットをしようと思ったらその方法を選んでいるわけです。
中年というくくりで考えますと、栄養を摂る機会が減るということはこれからの健康を考えた時には大きなデメリットになると私は思います。中年になるとただでさえ、体力が落ちてきたり疲れやすくなってきているにも関わらず、体に入れるガソリンが鶏のささ身では、アグレッシブでエネルギッシュな仕事ができるとは思えません。
もちろん、ひとりひとり体は違うため成功するかもしれませんが、20代のころのからだ・生活と、40代のからだ・生活とは別物だと思ってください。50代になったら別人です。
【中年からはシンデレラ体重を目指すのはリスクでしかない】
シンデレラ体重に話を戻しますが、中年になってからもなおシンデレラ体重を目指すということはリスクでしかありません。中年になってからダイエットするならば
- 本当にそのダイエットが必要なのか
- 目標設定は適当か
- 健康的に痩せるダイエット方法か
など客観的にみてもらったうえで行う方が良いでしょう。また1か月3か月やってみて振り返り、おかしいと思ったらやめる勇気も必要です。よく自分の体や状態を観察するということです。
また、中年になってからは若いころのダイエットリスクとは種類が変わってきます。例えば痩せていることでフレイル(虚弱)やサルコペニアになりやすいこともありますし、死亡リスクが高い、認知症になりやすい、糖尿病になりやすいと言われることもあるくらいです。
それでもなお、痩せることに執着するのであれば、それは体形の問題ではなく心の問題ではないでしょうか。
痩せているから美しいわけでも、痩せているからモテるわけでも、痩せているから受け入れられるわけでもありません。
何かの代償として、「やみくもに痩せること」を選んではいないでしょうか。
【まとめ】
「痩せていないと美しくない」という価値観が自分の中にあるとしたら、それはもう中年になったらアップデートする頃でしょう。 またダイエットでさえそうなのですから、一事が万事、若いころの自分と今の自分を比べたり若いころの成功体験を引きずっているということも考えられます。
若いころの価値観を引きずり続けることは時代錯誤。思わぬうちに老害につながっていく可能性もあります。
今、中年として生きている自分と向き合い、価値観や大切にしているものについて見つめ直すこと。それはきっとこれからの人生にとって糧になるはずです。
40代50代という自分の内面を見つめ直す世代こそ、社会や周りの価値化に振り回されず自分の価値観を自分軸を際立たせる時。そうすればきっとこれからの人生がもっと楽しくなっていきますよ!